ep.01 ページ1
〜♪
蓮)ﾊｧ〜、もう朝かよ…。
枕元に置いてあったスマホのアラームを止めて
眠気と戦いながらもゆっくりと重い腰をあげて
洗面台へ向かういつもと変わらない朝。
最近残業続きでやばいな
でも今日は残業は絶対しない‼︎
なぜなら今日は彼女、由実との半年記念だからだ。
社会人になって会社の先輩主催の合コンで出会った俺達。
その後連絡したりデートを重ねて付き合う事になった。
蓮)やべッ‼︎遅刻する‼︎
急いで支度を終わらせて会社に向かい仕事をこなす。
翔)あれ？めめ！もう今日定時で帰るの？珍しいな‼︎
この人は渡辺先輩で俺の2年先輩。
女癖悪いけど、仕事は出来るしいざとなったら頼りになるしまぁ俺の良き相談相手でもある。
蓮)すみません、今日彼女と大事な約束があって！
翔)あっ由実ちゃんと？楽しめよ♪
蓮)すみません、お先に失礼します！
翔)おう、またな‼︎
やばっ、花屋まだ間に合うかな？
俺は由実にいつも一輪の小さな花束を記念日毎に渡していた。
俺の両親も仲が良くて今でも母さんの誕生日や結婚記念日に親父がプレゼントしているのを見て育った俺。
蓮)すみません！予約してた目黒なんですけど…
はーいと奥から声が聞こえて出てきたのは
見た事がない店員さんだった。
蓮)あっ…あれ？
「あっ初めまして。私、ここで働いている深澤Aです。いつもはお昼担当なんです‼︎」
蓮)あっ、なるほど。
俺が来るのはいつも仕事帰りとかだから夜ばっかりだし
どうりで会わないようわけだ。
「実は店長がギックリ腰になっちゃって、今日は代わりに私が夜も担当で…」
蓮)大変ですね‼︎
「何とかこなせてます‼︎あっ目黒さんでしたよね‼︎
ご準備しておりますので、お待ちください♪」
深澤さんって俺より年下だよな？
凄くしっかりしてるよなー。
仕事もテキパキしてて、接客も上手だし
それに笑顔が素敵な子だな。
「お待たせしました‼︎こちらですね♪」
ピンクの薔薇1本にカスミソウを束ねた花束。
「いかがですか？」
蓮)素敵です！ありがとうございます。
「よかったです♪大切な人への花束ですか？」
蓮)実は今日、彼女と半年記念日で///
「おめでとうございます‼︎きっと喜んでくれますよ♪」
蓮)そうだと良いんですけど///
「ピンクの薔薇の花言葉は感謝、幸福。彼女さん愛されてますね♪」
花言葉か
考えた事もなかったな
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作者名：ほまれ | 作成日時：2024年3月20日 16時
