わんことアイドル

わんこともりもとくん （rq） ページ36

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「バニラ〜」


『わんっ』


「ふふ、そろそろ行くよ」


『わぅ！』




ある日の午前中、ご飯を食べ終え洋服もヘアセットもお洒落にキメたご主人とわたしのお出かけセットを手に家を出る。


なんでも、今日はご主人のお友達に会うみたいで、ご主人の隠しきれないウキウキがマスクをしていても伝わってくる



.....メンバーさんかな？




ご主人のお仕事は少し落ち着いたのか、最近ではプライベートの時間も充実してるご様子で心做しか痩けていた頬も戻ってきていた


快調なご主人をみて、わたしもルンルンで、ご機嫌なわたしたちは我が家から少し歩いた小さな公園へと歩き、お友達さんのお迎えを待つ




お天気は眩しいくらいの晴天だけど、風が少しあって肌寒さがある今日。



「ちょっと寒いかもね」

『わんっ』



なんて会話をしながら、



「なに、あっためてくれてんの？笑」


ご主人の足元にピトッとくっついてみるとわさわさと撫でられ、すぐに抱っこされる


「あったけ〜笑」


と顔を埋めてくるご主人は、ちょっとだけくすぐったい。



けど、ふにゃんとしたお顔のご主人はもうすんごい破壊力。


なんぼでも...やってください....




そんなニコニコふわふわとした空気のまま、しばらくすると、


目の前についたかっこいい黒塗りの車




窓を開け、見えた運転手はサングラスに派手めなシャツ、いかにもファンキーな兄ちゃんで

午前中というのにすごい朗らかなトーンで


？「ごめんねー！待たしちゃった〜？信号超引っかかってさ〜」


と、まだ車外のわたしたちに超喋ってきた。



.......ほんとにご主人のお友達？



初めて見るお顔だし、なによりこの溢れ出るイケイケオーラにぽかんとしていると、



「慎太郎くん、おはようございます」


とご主人が駆け寄っていったので、待ち合わせはこの方で合っていたらしい。



森「おはよー！あ、バニラちゃんもおはよーね！」


「車、ありがとうございます！」


森「いーのいーの！後ろ乗っちゃって！」


『わんっ！』

森「おっバニラちゃん元気だな〜」




運転席から後部座席へ身を乗り出してわしゃわしゃしてくるファンキー兄ちゃん、改めしんたろーくん(？)




そして、助手席にいる、




「わんっ！」






.............だれぞ？

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