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蓮side
まさか、DVにあってたなんて...
辰「優真にも、虐待しようとしてたけどそれはAが守り抜いたみたい。」
蓮「...」
優真くんにまで?
どうして、そんなことが出来るんだろう。
辰「普通に生活してたら出来るはずのない、痣とか怪我してるの見て、なんで早く気づいてやれなかったんだろって今でも後悔してる。」
「お兄ちゃんはすぐ助けになってくれたよ。」
辰「A...ゆう寝た?」
「うん。ぐっすり。」
蓮「Aさん...」
「旦那のこと聞きましたよね?」
辰「ごめん、勝手に話して。」
「ううん。」
蓮「DVにあってたって。」
「あたしとゆうを優しさで包み込んでくれる人だった。でもいつの日か、急に怒鳴られるようになって。手もあげられるようになって。早く逃げればよかった。でも、あの時、あたしも彼に依存してた。彼が居ないと生きていけないと思ってたし、彼もあたしが居ないと生きていけないと思ってたから。だから、逃げるって選択肢が無かった。」
蓮「...」
「機嫌がいいと思ったら急に怒り出して殴られて。でもその後は我に返ったように優しくなる。あたしが耐えれば優しかった時の彼に戻ると思ってた。」
辰「A...」
「お兄ちゃんが異変に感じて心配してくれたけど、誤魔化して。...でも、包丁を向けられた時。」
蓮「っ?!」
「もう逃げなきゃダメだって。ゆうが危ないって。」
辰「俺のところに逃げてきてくれて、ほんと良かった。」
「ゆうは、あたしがDVにあってるのを見ていつも泣いてた。ヒーローになってままを守りたいって、いつも言ってくれるんです。ギリギリまで危険な目に合わせて。何もしてあげられてないのに。優しい子に育ってくれた...あの時の怖かった記憶が消えてくれるといいんだけど...」
蓮「さっき、優真くん。ままが僕を守ってくれたから次は僕が守る番だって。ままのことだいすきなんだって。一生懸命、伝えてくれましたよ。」
「えっ?」
そう。
さっきアニメを見終わって、ヒーローになりたいって話を聞いた時。小さな声で、
優「まぁま、いたいいたぁいなのにゆーまもったの、ちゅぎは、ゆーがまぁま、まもりゅばん!!まぁまだいちゅき!」
Aさんにそっくりな笑顔でそう言った優真くん。
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作者名:mia | 作成日時:2023年2月6日 7時