運命 ページ2
渡辺side
今日は俺だけ夕方まで仕事だった。
一昨日の話と、昨日佐久間から涼太の面会謝絶の話を聞いて、俺も動かなきゃいけないと改めて思った。
何だかんだ俺は、皆が先に行動してくれるのに甘えてまだ涼太と向き合う覚悟はしきれてなかったのかもしれない。
そう思ったのは、めめのリハビリに付き合ってた時。
いつの間にか、手すりを使って歩く練習にまで発展してるめめに驚いた。こいつ本当に化け物並の回復力。
渡辺『目黒、お前無理すんなよ?
焦る必要なんかないからな?』
目黒『...しょっぴー、俺めちゃくちゃ焦ってますよ。皆が頑張ってるのに俺だけなんもできてないし。舘さんともまだちゃんと話せてない。早く9人で笑いたいっすもん。』
渡辺『目黒...。』
目黒『...しょっぴーも、舘さんと話して。
話さなきゃ、何も変わらないっすよ。』
あの言葉は、多分見抜いていたんだと思う。
俺が逃げ腰だったのを。
でも、やっぱ、キツいもん。
当たり前に話さなくてもなんとなく考えがわかってる涼太が、俺の事を【他人】としてしか認識していなかった。
向き合うには、
勇気をだして1歩を踏みだなきゃいけない。
渡辺『...いかなきゃ、だよな。』
でも、ちょっとだけまだ怖い。病院についたけど、めめの部屋に行く前に屋上に足を運んだ。
ふと、なんかJポップ系な曲が流れているのに気づく。聞いた事がある気がする。
渡辺『...なんだっけ、この曲。』
そうだ。昔、よく涼太とダンスレッスンの時に練習していた曲。なんでこの曲が...?
不思議に思いながらも扉を開けると、そこには
宮舘『〜♪、〜〜♪』
曲に合わせて踊る、涼太の姿があった。
その姿は今のSnowManの涼太とはまた違くて、まさにあのダンススクールで踊っていた時のように、無邪気で楽しげな感じだった。
しばらく魅入っていると、曲が終わった。
宮舘『....え?』
渡辺『あ...。』
涼太が振り向いた先には俺。目を丸くして見開いたあと、気まづそうな顔になった。
宮舘『...すみません。戻ります。』
渡辺『あ!...あの、さ。
一緒に、踊らないか。もう1曲だけ。』
咄嗟に出た言葉に、自分でも何言ってんだ俺と恥ずかしくなった。
宮舘『え...?』
渡辺『この曲わかるか?』
言ってしまったものは仕方ない。
手早く話を進める。
宮舘『その曲ならわかります。じゃあ1曲だけなら。』
涼太も、なぜかわからないが了承してくれた。
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りん(プロフ) - ともみさん» こちらこそ、素敵なメッセージありがとうございます! (2022年5月28日 13時) (レス) id: 9dd6c9cdd9 (このIDを非表示/違反報告)
ともみ(プロフ) - 涙が止まりませんでした。素敵な小説をありがとうございます。 (2022年5月28日 0時) (レス) @page33 id: aad3573941 (このIDを非表示/違反報告)
リセル(プロフ) - りんさん» いえいえ! (2021年10月17日 21時) (レス) id: d52ea51f4a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - リセルさん» ありがとうございます!訂正します! (2021年10月17日 21時) (レス) id: 397729a488 (このIDを非表示/違反報告)
リセル(プロフ) - すみません、更新された最後のページで、分かり切っただと思いますよ! (2021年10月16日 2時) (レス) @page25 id: d52ea51f4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りん | 作成日時:2021年6月16日 1時