深澤先輩！（紫）

35話 ページ35

　
　
ラウ「僕さ、ちらっと、小耳に挟んだんだけど。なんかもうそういうのやめにするって言ってたみたいだよ」



「……え？！？！」
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

やめにする？？いろんな人と一緒に過ごすこと、やめたってこと……？？それは嬉しいことだけど。それってつまり、つまり………

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

「………やっぱりもう諦めたほうがいいかな」



琴葉「……ん？」



「だって、それって、そういうことだよね？籐子先輩のためってことじゃない？…………深澤先輩いよいよ告白したりするのかなー！そしたら私ダメなの確定だし！ここら辺が潮時、かなーっ」



蓮「………まだ告ったわけでも付き合ったわけでもねーじゃん」



「………で、でもさ、でも、、、」



琴葉「Aが納得してそう決めたならわたしはその決断も応援するよ？でも納得できてないのに無理して思い込む必要はないよ。そんなことしたらAの気持ち、苦しくなるだけだよ。まだ、今すぐ諦める、とか決めなくてもいいんじゃないかな？会うのが苦しかったら、とりあえず一度離れてみるのもいいんじゃない？」



「深澤先輩から、離れる………」

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

大好きで大好きでたまらない深澤先輩から離れる。
考えただけで胸が苦しくて涙が出てきそうだ。でも深澤先輩の顔を見ると籐子先輩が浮かんで悲しくなってくる。会っても苦しい、会わなくても苦しい。どうしたらいいんだろう……恋って難しい。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　


蓮「…………まぁとりあえず今日は美味いものでも食いに行くか。考えるのはそれからでもいいんじゃねーの？うまいもん食って腹が満たされればいい案が浮かぶかもしれねーし。」



琴葉「そんなことで浮かんだら苦労しないわよ………」



「いや。いいね……！そうだよね、そうしよう！うん、美味しいもの食べてから！とりあえずお腹、満たしてから考える！琴葉！今日はみんなで食べに行こ！」



琴葉「……ええーこいつらも来るの？」



蓮「いいだろ、別に」



ラウ「楽しみだな〜！なに食べよっかなぁ？？」



「………ふふっ」

　


　
　
　
　


苦しいこと、難しいこと、悲しいこと。わかんないことはお腹を満たしてから！それから考えよう！みんなと過ごす時間を大切に。深澤先輩のことはゆっくり考えることに決めた。
　

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