悪友 ページ4
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辰哉と合ったのは彼がジュニアと呼ばれる時。
共通の知り合いの紹介で合い、最初は乗り気じゃなかった。でも彼のアプローチと紳士な姿勢に惹かれて、
『俺と、付き合ってください。』
「はい。」
素直に頷いた私を嬉しそうに抱き締めた彼を未だに覚えている。
その後に彼のグループに女の子が入ってきた。
明るくて可愛い子。正直、いい気はしなかった。でも、どうしたらいいかなんて本気で悩んでいる彼に「優しくしてあげなよ。きっと頼れるのは辰哉たちだけだよ」なんて強がって言ってしまった。
『やれるだけやってみる』と言った彼は言葉通りその日から彼女との距離感が近くなった。
自分がアドバイスをした手前「あんまりベタベタしないで」なんて言えない。
『アドバイスのお陰で…』何て笑顔で言われれば、同じく笑顔を返すしかない。
(あんなアドバイスしなきゃよかった…)
遅すぎる後悔。
本人には言えないことを言えるのは一人だけ。
携帯の中に入ったその人の連絡先を押せば、いつも通りのコール音が流れる。
[もしもーし。]
「集合。」
[またかーい！…今日空いてるよ。]
「最高！」
[じゃあ、いつものとこ予約しとくから19時集合ね。]
「はーい」
何も言わなくても伝わる辺り、付き合いの長さを感じる。
約束まで時間あるから、とりあえず洗濯と掃除だけは済ませてしまおう。
ーーーーーー
ーー
「りっちゃん！」
[遅いぞー！]
駅で待つ一際目立つパンツスーツの女性に声を掛ければ、すぐ振り返りふわりと笑う。
肩を組まれ流れるように馴染みの店へと向かう。
「相変わらずお美しいね」
私よりも高い彼女を見上げてそう言えば、前髪をかき上げながら[まぁね]と返される。
そんな姿すら絵になる美人さんなのに、全然飾らないところが昔から大好き。
[あんたは、ブスになった？]
「まぁ、色々溜まってるから」
[さっさと吐き出して、私の好きな可愛いAに戻んなさい！]
「はーい」
人から見れば酷いことを言ってるように聞こえるかもしれないけど、誰よりも私の幸せを願ってくれるお姉さんみたいな人。
そして唯一辰哉との関係を全て知ってる人。
馴染みのお店でお酒を飲む。
いつもの決まりのルーティンだけど欠かせない時間。
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のん(プロフ) - とても面白い小説ではまってしまいました。主人公の気持ちがとても切なく、共感できる素敵な主人公だなと思います。どんな結果でも幸せになってほしい！これからも応援してます。 (3月15日 16時) (
レス) id: d13a90d6ad (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - とても面白かったです。思いあってるのにすれ違ってる2人も、彼女のことを考えてくれる目黒くんも、立場を考えると切なくなります。深澤担ですが主人公がしっかりとしてるのに、段階を踏んで目黒くんの優しさに触れていく過程が素敵でした。続き楽しみにしてます。 (3月15日 4時) (レス) @page38 id: 3a34fd6c9d (このIDを非表示/違反報告)
あたりん(プロフ) - 更新楽しみにしてます！続きがとても楽しみです！ (3月13日 22時) (レス) @page38 id: 8619ea3777 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お豆腐屋さん | 作成日時：2024年3月3日 21時
